日本農学図書館協議会では、農学系図書館事業の振興および農学情報の普及を図ることを目的として、より一層の会員館相互の情報交換を図り、各機関における図書館サービス実用化事例の発表と討論の場となることを目的に、平成１７年度から「事例発表会」を開催しています。
今回は、従来の図書館サービスだけでなく、多岐に亘るテーマの発表となりました。
まず、第１部では、研究成果の普及を中心に広報業務を強化し、特徴的な活動を展開している九州沖縄農業研究センターの野中氏からご講演いただきました。農学・農業に係る情報を生産者、消費者へ積極的に、且つ、わかりやすく伝達するための様々な取り組みとその成果、今後の目標を語っていただきましたが、図書館が情報発信の拠点として果たす役目や産業支援の一助となるヒントを示唆していただいた内容でした。
愛国学園大学の中村先生からは、「情報機器の普及と農業分野での活用」と題して、農家や農業におけるコンピュータやインターネット活用の現状や情報機器の利活用に必要な要素やどのような情報が要求されているのかを解説していただきました。 第２部の事例発表会では、図書館と同様に情報発止の拠点である博物館の運営や大学合併に伴う２つの図書館機能（所蔵目録、管理システム、データの移行）を統合するまでの一大プロジェクトの推進、そして、司書教育課程における図書館演習において、図書館との相互協力により、学生が実際に司書と議論しながら実務を対処し課題に取り組むことによって派生する効果などの、様々な事例を発表していただきました。
来年の第4回開催に向けて、今後、準備に入りますが、会員の皆様におかれましては、ご意見・ご要望等をお寄せ下さいますようお願いします。また、発表者についても募集しますので、次回ぜひともご応募ください。